BRM901上越600km新潟くるり(オダックス近畿)

1. 予定と実績

区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
Start → PC1 94.3 km +1,579/-1,468 m 09/01 05:00 09/01 10:30 5:30 +771/-549 m 09/01 05:02 09/01 09:25 4:23
PC1 → PC2 51.9 km +1,206/-956 m 09/01 10:45 09/01 13:30 2:45 +652/-292 m 09/01 09:39 09/01 12:28 2:49
PC2 → PC3 79.1 km +1,106/-1,284 m 09/01 13:45 09/01 18:00 4:15 +461/-695 m 09/01 12:57 09/01 16:23 3:26
PC3 → PC4 62.6 km +1,282/-1,266 m 09/01 18:15 09/01 22:00 3:45 +528/-526 m 09/01 17:00 09/01 20:03 3:03
PC4 → PC5 29.6 km +184/-256 m 09/01 22:15 09/01 23:45 1:30 +122/-202 m 09/01 20:30 09/01 22:04 1:34
PC5 → CHK 29.7 km +258/-185 m 09/02 00:00 09/02 03:30 3:30 +201/-128 m 09/02 02:14 09/02 03:45 1:31
CHK → PC6 97.2 km +1,012/-1,218 m 09/02 03:45 09/02 09:15 5:30 +516/-709 m 09/02 04:01 09/02 08:49 4:48
PC6 → PC7 56.7 km +217/-216 m 09/02 09:30 09/02 12:30 3:00 +69/-57 m 09/02 09:18 09/02 12:00 2:42
PC7 → PC8 53.6 km +328/-329 m 09/02 12:45 09/02 15:30 2:45 +148/-146 m 09/02 12:22 09/02 14:58 2:36
PC8 → Finish 50.8 km +548/-540 m 09/02 15:45 09/02 18:45 2:45 +296/-295 m 09/02 15:25 09/02 17:45 2:20
Start → Finish 604.8 km +7,720/-7,718 m 09/01 05:00 09/02 18:45 37:45 +3,764/-3,599 m 09/01 05:00 09/02 17:45 36:45

当初計画から前倒しに推移して36.75Hで完走。仮眠も2.0H→4.0Hへ延ばしているから、都合3.0Hの圧縮が利いていたことになる。
なお実績の累計上昇値は、たぶん、精度が低い。もうちょっとあるんじゃないかなー……。

2. 装備類

服装。

  • Rapha Brevet ShortSleeve Jersey
  • RedWhite The BIB(Stealth)
  • UnderArmour HeatGear Compression
  • POC Raceday Aero Glove Short Finger Glove
  • mont-bell Cycle Touring Shorts
  • PearlIzumi コールドブラック レッグカバー

バイク収容。

  • Apidura EXPEDITION SADDLE PACK(9L)
  • Apidura BACKCOUNTRY COMPACT FRAME PACK(3L)

mont-bellサイクルツーリングショーツは雨具(下)。晩夏なので丈が短く少なくとも撥水性能を持っていることが要件で、ストームニッカがEOS迎えるとかで候補外になり、消極的に選択した。結果だけ言えば強雨にもケツを濡らさず晴天時にも邪魔にならず、大活躍だった。
POC Raceday...はHIRZL GRIPPP!SFから浮気。HIRZLは縫製が雑なことに加え、2.0になってからハナ拭くところが布地1枚になって耐久性が落ちたことが買い替えの理由。手首まで覆うやつが欲しくて買って、まったくアンコがなくて2日目は苦労した。
PearlIzumiののレッグカバーは今回初でなく、ぼちぼち使っていたりする。これも結果だけ言えば、シリコンバンドがかぶれた。
ほか、volt1700導入により前照灯はvolt1700,1200の2灯重量級体制。サドルはFabric lineを使用。

3. コース・スケジュール

オダックス近畿さんの新コース600kmで、Start/FinishがJR上越妙高駅と遠いため前泊・後泊を計画する大遠征。
コースは前半に山岳区間が続き、貯金を作りづらいが、折り返しとなるJR山形駅(PC5 320km地点)までに、貯金をどれだけ作れるかが攻略のキモ。PC5→CHK→PC6は時間に自由度が高いから、仮眠は、このあいだで取ると借金に追われる行程になりにくい、かな?
さて。全体では37.75Hを計画値とした。仮眠は2.0Hで、場所はJR山形駅そばのホテルか、道の駅いいでで野宿。CHK→PC6間には、道の駅いいでの先にも米坂線の駅舎や道の駅白い森おぐになど、泊まれそうなポイントは他にもある。ただぼくの眠気は23:00と28:00にピークを迎えるから、JR山形駅でホテル泊が現実的な解だが、ひとまず、山形駅周辺のホテルを調べるに留め、予約はしなかった。
当日の天気は、1日目の朝から昼過ぎまでは雨予報。最大10mm/hの予報値には、わりとしょげていた。ただ雨上がりから2日目の夕方までは天気も保ちそうで、走れなくはない。個人的に出発から雨はDNSなのだけれど、それでSRを逃すのも詰まらんし、みっともないという思いもある。くわえて年休も調整済。
まあ、JR上越妙高駅へ向かう途中にmont-bellストアへ立ち寄り、雨具(下)を買ったくらい、間際まで覚悟は決まらなかったのだけど。
あと大事なこととして。過去に、このコース、1mも走ったことない。

前日はこんなカンジ。300kmもクルマで移動とか、あんまりやりたくない……。

4. 各区間の所感

4-0. JR山形駅東口

JR山形駅東口にあるアパホテルに部屋を取っていたので、3:30起床でシャワー浴びて準備して、ブリーフィング中に集合場所へ到着。この時点で本降り一歩手前で、雨具(上下)を装着済。長袖で防寒具を兼ねさせている雨具(上)を着ているが、汗ばんだりはなく、気温は走り易いものだった。
ブリーフィング後、車検を済ませて、volt1700をローモードで点け出発する。そうか、5:00で夜は明けない季節になったんだなと、そんなことを思っていた。

4-1. Start@JR上越妙高駅東口 → PC1@セブンイレブン魚沼広神下田店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
Start → PC1 94.3 km +1,579/-1,468 m 09/01 05:00 09/01 10:30 5:30 +771/-549 m 09/01 05:02 09/01 09:25 4:23

上越市十日町市南魚沼市の順に、低標高の山岳を東西に跨ぎ越していく長丁場の区間。計画値は、グロス20.0km/hから1.0H盛った5.5Hとした。めっちゃ盛った。
累計上昇/下降値は、RwG(予定値)もGarmin(実績値)のどちらも正しくない。理由とか諸々省いて言えば、+1,000mくらいと思っておいてよさげ。
走り始めて、雨具に守られない部位はすぐに雨に濡れた。気温は20℃ほどで濡れても寒くはないが、久しぶりの雨中走行に、不安は少なくない。路面状況は読み難くなるし、速度だって抑え気味になる。コースの走行実績はないから進捗予想の確度は低くなるし、いま、トラブルに見舞われたら即DNFになる。なんせ貯金がない。
ざっくり一言では、わくわくする。
1時間が経つころには雨脚は強くなって、天気予報は正確に推移してくれていた。予報は6時と8時に強雨。撥水性能に守られているケツは濡れていない。一方で、耐用を過ぎたGORE-TEXの雨具(上)は浸水の気配あり。これは仕方ないかなと思う。もう5年モノだもの。
1時間目の進捗は21.6kmだった。これは、雨で速度は抑えられても、信号の少なさが支えてくれたものだ。幸先は悪くない。
区間の真ん中あたり、北越急行ほくほく線まつだい駅周辺に、コンビニがある。94.3kmの長丁場で補給を取るならこのへんだと思うけれど(10kmちょっと先に十日町市市街地があるけど)、フレームバッグに詰めた補給食が残っているのでパス。このころには5.5Hで引いたスケジュールは盛り過ぎだったと気づいていて、4.3kmを圧縮した4.5Hに収まりそうな感触があった。Garminの数値を疑っていなかったからではあるものの、区間も行程の半分を過ぎて累計上昇値は予想値の1/3に届かない程度だった。
薬師トンネルを抜けるときばかりは、ケツがむずむずと怯えた。後ろから引っ叩かれるのは二度とゴメンだ。
十日町市市街でR253からR252へ。ふたたび山岳を東西に跨いでいく。十日町市→PC1までは、谷に沿って進むから、上越市十日町市ほど強引なアップダウンはない。
PC1直前で、volt1200が点灯しっぱなしになっていることに気づいた。点けたっけ?とボタンを長押ししてみるが、消えない。ポチポチ押しても同様で、消えないのでなくコントロールを受け付けないのだと結論。volt1200は水没したのだ。
そのそばでひっそりと、バーエンドライトは片方が脱落し、残る一個も水没していた。……あるぇー……。

PC1には4.4Hで到着。胃がカラになっていたのは自覚していたが、PC2までは50km程度、昼メシに時間を割くことにして、フレームバッグ内の消費を補って進む。

4-2. PC1@セブンイレブン魚沼広神下田店 → PC2@Yショップ只見松屋
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC1 → PC2 51.9 km +1,206/-956 m 09/01 10:45 09/01 13:30 2:45 +652/-292 m 09/01 09:39 09/01 12:28 2:49

累計上昇/下降値の予実差は、トンネル誤差。そしてこの区間も、Garminの実績値は正しくない。ログは後掲するとして、六十里越峠の手前は標高700mちょっとのはずだが、ログは350mちょっとになっていて、峠を越せば650mまで値が変わっていたり、んー。
PC1→PC2のキューシートは1行しかない。R252を終始なぞって、六十里越峠で福島県へ入るだけ。この区間と続くPC3までのR252には、スノーシェッドが多数ある。尾灯はオートリフレックスに任せたが、前照灯を逐一操作するのは煩わしい。仮に点けっぱなしにするとして、スノーシェッドは、会津盆地に落ちるまでの100kmで続く。平坦よろしく5.0Hで突破しても、volt1x00系の長いランタイムでさえ脅威だ。予備バッテリーが欲しい。
水没してアンコントローラブルになったvolt1200の灯りを頼りに、只見町へ進む。スノーシェッドは暗い。差し込む昼間の明かりが、明暗差を際立たせて尚更に蔭を濃くする。volt1200でいくら照らしたって拭えない暗さ、路面に穴が空いていても気づけないなと、祈る気持ちで走っていく。
六十里越峠をトンネルで越える。山に囲まれた田子倉湖を対向車線越しに見下ろしては、つくづく、晴れていないことを悔やむ。湖面が冴えていたら壮観だろうに。
雨が止んだ。雨具(上)のジッパーを下げてみれば濡れて重くなったジャージが見えた。防水性能は喪失されていた。……更改かなあ。
PC2には計画より少し遅れた。計画値どおりに推移していたらもっと遅れていたわけで、見込みの甘さが目立つ。

PC2は寒かった。たしか16℃ほど。 雨具(上)を脱いでジャージ共々乾かしにかかる。店外でカレー食ってるときに、Yショップの2Fでマトンケバブが食べられることを知る。しまったな。
食べ終えて、雨具(上)を着直す。PC3までは降るさ。

4-3. PC2@Yショップ只見松屋店 → PC3@セブンイレブン喜多方桐桜高校前店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC2 → PC3 79.1 km +1,106/-1,284 m 09/01 13:45 09/01 18:00 4:15 +461/-695 m 09/01 12:57 09/01 16:23 3:26

只見川沿いにゆっくり下っていく。R252→R49へ乗り継いで、只見町から喜多方市への区間。迂闊にもこの区間の盛りは少なめ。予定値は4ケタなのにね。
引き続き、この区間も累計上昇の実績値は誤差がひどい。実績値は大きく下振れしていると思う。ただ1,000mは上っていないかな。
区間を含め、R252はもう一度、晴れた日に走りたい。只見川は随所にダムが設けられているからか、山間部にしては川幅が広くて、見ていて飽きない。川岸に接するように人家があったのは、それは他人事ながら大丈夫なのかしらと思ったけど。
R252終端でR49へ乗り継ぐ。喜多方市街へ近づくにつれ老麺会の暖簾が気になる。まったく余裕のない進行のつもりでいたから、めぼしいラーメン屋も調べてこなかった。色々食べて回れるようになりたいなあ。
さて。PC3到着時間が予想できたところで、仮眠について考えていく。いまは当初計画から+1.5H前倒し。残りは大峠を含む90km。仮に6.0Hかかってしまったとしても、22:30にPC5へ着く。仮眠時間は最小3.5Hに膨らんだ。敢えて仮眠を2.0Hにする理由もない。
PC3着。

雨具(上)をやっと脱げる。気温は22℃ほど。防寒具は不要な気温だが、夏日にも届かない一日だった。
Garminの充電に少し時間を取った。雨が上がったから、これで落ち着いて充電もできるというもの。前照灯のマウントを替えたために、アウトフロントマウントをハンドル手前に取り付ける運用は止めていて、いまはPC毎に充電をしている。充電コネクタやケーブルを蹴飛ばして壊すことはなくなったが、PCでの作業に少し負担が増えた。

4-4. PC3@セブンイレブン喜多方桐桜高校前店 → PC4@ファミリーマート赤湯温泉店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC3 → PC4 62.6 km +1,282/-1,266 m 09/01 18:15 09/01 22:00 3:45 +528/-526 m 09/01 17:00 09/01 20:03 3:03

R121の大峠トンネルを越える1日目最後の山岳区間。このあたりからGarminの実績値は信用に足る精度かな。
夕暮れ時。尾灯を2灯点けて、R121へ。テンションが途切れて出力が上がらず、峠を越えるまでは進捗も20.0km/hを割り込んだ。糖分はラムネで摂り続けていたはずだけれど、一時的なガス欠に陥ったんだと思う。
大峠トンネルは延長3,940m。日中ダムを過ぎて取り掛かる虹のトンネルは7つ合わせて3,000m。区間の15%ほどがトンネルとは珍しい。ちなみに虹のトンネルには、それぞれ、東側に広い歩道があるが、大峠トンネルにはない。スノーシェッドとトンネルは飽きるほど通ってきたから、いい加減に恐れも擦り切れそうなもんだけど、やはり背後からエンジン音が迫ると身が竦む。尾灯2つとヘルメット尾灯、おにぎりリフレクタを垂らしているから、見えると思っちゃいるけれど、「見えると思っていた」で、ケツを引っ叩かれているわけだし。
クソ長い大峠トンネルを越えて、山形県へ。気温は16℃に落ち込んでいて、ウインドブレーカを着込む。
長い下り。米沢市に入ったと思えば、すぐに南陽市へ。PC4が赤湯温泉だから、修善寺の温泉街のような場所を想像していたのだけれど、普通の街並だった。ビジネスホテルくらいあってよさそうな。もしここにあれば、仮眠ポイントをここにしたんだけどなあ。

PC4で主催のかたにお会いする。32.0Hペースですねーと言われ、ああ確かにと、初めて気づく。眠らずペースを維持できれば、そのくらいで600km走り切れるのだろう。4.0H寝るけど。
CHK→PC6への行程で少しヒントをもらう。アップダウンあるものと思い込んでいたが、新宇津トンネルまで駆け上がればあとは下り基調らしい。ちょっと安心。
ただ、PC6以降の日本海沿いの風向きはノーチェックだった/(^o^)\
JR山形駅周辺のホテルに電話。自転車持ち込み含め話し、22:00チェックインで予約を取った。

4-5. PC4@ファミリーマート赤湯温泉店 → PC5@ファミリーマート山形駅東口店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC4 → PC5 29.6 km +184/-256 m 09/01 22:15 09/01 23:45 1:30 +122/-202 m 09/01 20:30 09/01 22:04 1:34

南陽市から山形駅へ向かう、ごく短い区間。PC4を出てすぐに上り、ゆっくり下っていくから、PC5→CHKは嫌な区間になりそう。
夜空より暗い稜線、東は蔵王上山市を過ぎて山形市市街へ。お祭りをやっていたとかで、駅周辺は賑やか。PC5はJR山形駅東口ロータリーのすぐそばで、人通りも多く、カギをかけたって停めるには難しい立地だった。必ず複数人で交替で行くべきな、そんな立地。
ただ、ご厚意で宮城のほうからひとが駆けつけてきてくださっていて、コンビニ中の自転車をお願いする(その節は本当にありがとうございました……)。
チェックを終えて、お礼を言って、そのままホテルへ。
ホテルに自転車を預け、チェックインして、26:00にチェックアウトすることを伝え、部屋へ。
ランドリーの所在は聞いていたけど、時計を見直して、ランドリーでの洗濯は諦める。ボディーソープをジャージからビブからキャップまでまぶし、泡立てて洗う。ニオイと取り敢えずの衛生だけ確保できればいい。少しでも睡眠時間を増やしたい。2.0H以上眠れないのなら、ホテル泊は野宿に劣る。ここから48km先の道の駅いいでに寝転がったほうが、マシなのだ。
風呂から上がり、テイルズシリーズのタイトルみたいなカツ丼を食って、ベッドへ。目覚ましは25:50。3.0H眠れる。もし25:00前に起きて、出られそうなら再出発を早めたっていい。
ではおやすみなさい( ˘ω˘)

4-6. PC5@ファミリーマート山形駅東口店 → CHK@ファミリーマート赤湯温泉店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC5 → CHK 29.7 km +258/-185 m 09/02 00:00 09/02 03:30 3:30 +201/-128 m 09/02 02:14 09/02 03:45 1:31

0:43に起きてトイレへ。誰だよ出られそうなら再出発を早めようとか言ったやつマジファックとぼそぼそ罵りつつクソを垂れ、ふたたびベッドへ。何が再出発だ、俺は寝るぞくそったれ。
目覚ましが鳴る。25:50。むくりと起きて乾き切るわけもなかったジャージを着て、身支度を整えてフロントへ。自転車を出してもらい、ホテルの外へ出てみれば、4時間前と変わらない賑やかさのまま。夏休み最終の土日だよな、とは、いまさらに思い至る。夜更かしくらいするか。
ホテルのかたに、こんな時間からまた走り出すなんてたいへんですね、と応援いただく。そうだと思います。ぼくも、朝まで寝てたいんですよ。
アンコントローラブルのvolt1200は、何故かまだ点いていた。ランタイムどうなってるのさ。
JR山形駅から、来た道を戻っていく。折り返しのあるBrevetだと、往路のランドヌールと何人かはすれ違うくらいの順位で走っているのだけれど、結局誰ともすれ違わずに南陽市へ戻っていく。借金背負って眠るなら通過CHKを過ぎてから仮眠ポイントを探すだろうし、ひょっとしていま、最下位なんだろうか。
しかし3.0Hきっちり眠ったあとは、運動機能のガタ落ちする時間帯でも走れていい。眠気もだいたいないし。今後、600はそうしようかなあ。

通過CHKに到着。PC5から作り直した貯金は0.5H。当初予定からは0.25Hの遅延。コーラとバナナを補給して、すぐに出発する。

4-7. CHK@ファミリーマート赤湯温泉店 → PC6@セブンイレブン新発田カルチャーセンター前店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
CHK → PC6 97.2 km +1,012/-1,218 m 09/02 03:45 09/02 09:15 5:30 +516/-709 m 09/02 04:01 09/02 08:49 4:48

最後の山岳区間にして、最大の長丁場。当初計画値は、なんだか随分強気だな。
計画時には、道の駅いいでを09/02 05:00ごろに通過するつもりだった。事前調査が足りていなかったのが原因だが、眠気に襲われる、身体の動きがとにかく鈍い時間帯に、補給や仮眠ポイントのない区間を走りたくなかった。どんなに眠くたって、路肩で寝転がるわけにはいかない。通報されてしまう。
通過CHKには3人、走り始めてから2人のランドヌールを見かける。やはりこの周辺で仮眠が多数派なのか。まあ、そうだよね。通過CHK前に仮眠したって時間の制約は変わらないけれど、少しでも進んでから休みたい、起きてからは少しでも短く終わりたいという気持ちは、たいへんよく分かる。これまでは自分も、起きてから少しでも短く終わらせる選択を摘んでいたし。
道の駅いいでに立ち寄る。バイクラックはあり、簡易寝台になりそうなベンチも屋根の下に見つけられた。もしPC5に21:00ごろ着いていたのなら、ここで仮眠がよさそうだ。
道の駅を離れて0.5Hもほど進んだとき、不意に眠気に襲われる。ベッドであれだけ眠っても足りないと。足りないか。米坂線小国駅の手前のコンビニで、0.25Hの仮眠を取る。眠る前にカフェインを摂り、以降の仮眠はしないつもりで。うん、ヘルメットピローは落ち着くなあ。
起きて走り出す。PC4で教えてもらったとおり、新宇津トンネルを過ぎれば下り基調で、身体を温めるのも、進捗を稼ぎ心的負担を減らすのも、どちらも上手く叶えることができた。
県境。ふたたび新潟へ戻ってくる。この区間を終えれば、残る160kmは平坦続きの消化試合。風向きは確認も諦めた。向かい風だって走らねばならんのだ。
道の駅関川を越えて、R290へ。南へ向かっていく。夜が明けて、太陽光に身体も起きていく。晴れ間も覗いて、気温は上がりそうだ。

PC6着。 朝メシとしてサンドイッチを摘み、牛乳とヤクルト、カフェオレを補給。胃が少し食べ物を受け付けなくなり始めていたのは、ヤクルトが上手く効いてくれるといいなあ。
ウインドブレーカを脱ぐ。雨予報は、変わっていなければ、上越市に戻るころに少し降られるくらいのはずだ。

4-8. PC6@セブンイレブン新発田カルチャーセンター前店 → PC7@セブンイレブン燕八王寺店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC6 → PC7 56.7 km +217/-216 m 09/02 09:30 09/02 12:30 3:00 +69/-57 m 09/02 09:18 09/02 12:00 2:42

平坦(1)。
この晴れ間は昨日の朝欲しかったなあと思うも、暑さによる心肺の疲労が少なく済んだのは雨の御蔭であるわけで、なかなかに複雑な心境だった。
田圃の真ん中を真っ直ぐ引かれたR460を、南へ。交通量は増えていったが信号は少なく、ほとんど停まらなかったから、2.5Hくらいに縮められてもよさそうな区間だった。
PC7着。残るは2区間で100km。

日差しがキツく、PC7では製氷もも太郎なるアイスを食う。Wikipediaさんによれば新潟県内で展開している製品のようで、しまったな、もう1本くらい食っておいてよかったと思うくらいには、美味かった。
排熱向上のため、キャップを脱ぐ。

4-9. PC7@セブンイレブン燕八王寺店 → PC8@セブンイレブン柏崎西港町店
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC7 → PC8 53.6 km +328/-329 m 09/02 12:45 09/02 15:30 2:45 +148/-146 m 09/02 12:22 09/02 14:58 2:36

平坦(2)。
缶ポカリうめええ。

この区間のうち1時間ほど、脚が回らなかった。どうにか25.0km/hには戻したいと思っていても、ギア1枚が重い。追い風なのに。PC1までに洗い落とされたオイルが残っていたら、悩まずカタのついた問題だよな、と、オイルの携行をしない自分を悔やむ。醤油差し、買っておこう。
柏崎が近づいて、日本海が見える。潮の香りがするほど近づかないが、旅の終わりは感じる。残す50kmを終えたら、何をしよう?
PC8手前で黒のプリウスに乗ったアホから煽られる。助手席からこちらに手を伸ばしていたけど、衆人環視でそういうことすると捕まりますよ。 残すは50kmとなれば、いまさら固形物を食っても脚の足しにはならない。コーラ飲んでアイスかじって、ランドヌールと会話して出発。
平坦飽きた、とは、みんな抱く感想なんだな。かと言って、PC1までのような区間を、500kmも過ぎてからやり直したいわけじゃないんだけど。

4-10. PC8@セブンイレブン柏崎西港町店 → Finish@フルサット(JR上越妙高駅西口)
区間 距離 累計↑/↓(予) 出発(予) 到着(予) 経過(予) 累計↑/↓(実) 出発(実) 到着(実) 経過(実)
PC8 → Finish 50.8 km +548/-540 m 09/02 15:45 09/02 18:45 2:45 +296/-295 m 09/02 15:25 09/02 17:45 2:20

平坦(3)。
柏崎→柿崎間は、海岸付近まで山が迫り出してるためにアップダウンがある。大型車も走るしトンネルもあるし、少し怖い。
途中、R8を跨いで右折する箇所があったんだけどミスコース。引き返してK30へ。キューシート上はR8を走り続けてもよいとあるから、引き返す必要はなかったが、気づかず。

K30に従って田圃道へ戻る。目指すJR上越妙高駅の上空は曇り空で、薄いもやが地面まで落ちているように見えたから、雨が降ってるんだろう。
残り15km。対向車のボディが濡れている。サドルバッグにしまった雨具(上)を取り出すタイミングを伺っているうちに、本降りに飛び込んだ。雨宿りする選択肢は浮かばず、淡々と雨具(上)を着て、キャップをかぶって、再スタート。途中、雨宿りするランドヌールを2人見掛け、会釈だけして走っていく。
雨は局地的で、すぐに止んだ。だが晴れ間が覗くでもなかったから、雨具(上)もキャップもそのまま。
んで。 JR上越妙高駅西口のフルサットには、36.75Hで帰還。日の落ち切ってしまう前に戻れた。色々あったが2018年もSR獲れた。
完走受付を済ませて、クルマへ戻りながら、帰路を思案する。ホテルに部屋を取ってフルサットで飲み食いして、寝て、翌日のんびり飯テロしながら帰るのが最高のプランなのは分かっちゃいるが、七福の湯(25:00閉店)で仮眠を取り、夜中に下道で帰ることにした。これが20:00以降の帰還であれば、仮眠も不十分だから諦めもつくのだけど(眠気堪えて330kmも移動できない)、遠征費用を安く上げたい気持ちが大勝利した。なんせ往路移動だけで13,000円ほどかかってるし……。
浮かせた遠征費は、再来週の八戸凸2018で使うのである。 帰路も帰路で、諏訪方面に行くつもりが千曲で道を間違えて、ガスで視界不良の碓氷バイパスを降りるハメになり、高崎→自宅間の信号の少ない道を知らないものだから、結局富岡で高速に乗って帰る体たらくではあったのだけれど。 明け方にはどうにか家に着いたのでした。

5. あとがき

今回のよかった点、およびラッキーだった点。

  • 仮眠時間を計画より長く取れた。3.0Hをベッドの上で眠れると、回復量は違うね。
  • ケツダメージは少なく済んだ。今回はFabric Lineを使ったけれど、ポジション出ていればScoopのほうが良さそう。ケツにかかる圧力は広く分散させたい。
  • 心肺ダメージは少なく済んだ。1日目は雨に打たれたが気温は低く、御蔭で、横隔膜が疲労して息の吸えないことにはならなかった。
  • 雨具(下)は終始履きっぱなしだったが、邪魔にならず、ケツも濡らさず快適だった。ありがとうmont-bell。酷使するよ。
  • オイル切れ以外に、機材トラブルがなかった。パンクに備えて3本チューブ持っていってたけど、使うことにならずよかった。
  • スノーシェッドの明暗差に対応できず、祈りながらダウンヒルキメてたけど、溝にハマったりせず死ななかった。よかった。

今回のダメだった点、およびアンラッキーだった点。

  • volt1200水没。R.I.P。CATEYEに修理依頼かけてみてダメならvolt1700買い足し。
  • ORBバーエンド片方が脱落、もう片方は水没。1シーズン保たなかったかー。買い直そう。
  • mont-bell GORE-TEX サイクルレインジャケットの防水性能を喪失。次シーズンに向けて更改PJ発足。
  • 600kmにはオイルを携行しよう。

総じて上手く回ったし、上手く転がってもくれたから、これ以上を目指すには走り込みが足らない。走ろう。35.0Hをコンスタントに切れるようになりたい。
次回は10月。